
顕微鏡またはダーモスコピーによる観察によって虫体、虫卵などを確認することができます。
ヒゼンダニを見つけるには、まず疥癬トンネルを見つけることが重要です。トンネル先端ではヒゼンダニが産卵しています。
トンネルの入り口と先端を見分けるにはトンネル表面の性状に注目し、ささくれだって目立っている方が入り口、小水疱がある方が先端です。
ダーモスコピーは光源を有する比較的視野の広いルーペで、直接皮膚を観察し、ヒゼンダニを確認することができます。倍率は10~50倍と幅広く、デジタルカメラなどの機器と接続することも可能です。
ダーモスコピーでは、顎体部と前2脚からなる黒褐色の扁平な二等辺三角形に続いて円形の虫体を見ることができます。
疥癬に対するダーモスコピーの使用は保険請求できません。
疥癬トンネル ダーモスコピー像
(写真提供:赤穂市民病院 皮膚科 和田康夫先生)
「ヒゼンダニの歩行」ムービーを見る
( FLV形式 00:20 / 1.1MB )
(提供:赤穂市民病院 皮膚科 和田康夫先生)
疥癬トンネル ダーモスコピー像
(写真提供:赤穂市民病院 皮膚科 和田康夫先生)
(写真提供:東京女子医科大学東医療センター 皮膚科 田中勝先生)
本ホームページでは、動画の再生には、プレーヤーソフトウエアのAdobe Flash Playerが必要です。お使いのパソコンに最新版がインストールされていない場合は、右記のリンクより最新版をインストールしてご覧ください。
疥癬トンネル、新しい丘疹・結節などから眼科用ハサミで切除する、刃の鈍なメスで引っ掻く、小さなピンセットでこそぎ取る、消毒した針でヒゼンダニを取り出すなどの方法で検体を採取し、真菌検査と同じ要領で観察します。クロラゾール・ブラックE染色では糞も染色可能です。
ヒゼンダニ雌 顕微鏡像
(写真提供:九段坂病院 皮膚科 大滝倫子先生)
「注射針でのヒゼンダニ摘出」ムービーを見る
( FLV形式 00:28 / 4.7MB )
(提供:赤穂市民病院 皮膚科 和田康夫先生)
本ホームページでは、動画の再生には、プレーヤーソフトウエアのAdobe Flash Playerが必要です。お使いのパソコンに最新版がインストールされていない場合は、右記のリンクより最新版をインストールしてご覧ください。
検出率が高いのは疥癬トンネルです。一般に顕微鏡検査のヒゼンダニ検出率は6割程度といわれています。陰性の場合は複数部位を頻回に検査する必要があります。また、体幹にある丘疹からの検出率は高くありません。疥癬トンネルは圧倒的に手首、手のひら、指間、指の側面に多く、次いで肘、足や足首、陰茎や陰嚢と続きます。これは必ずしも発疹部位とは一致しません。
水鳥が水面を進めば、その後ろに必ずV字型の水の筋、つまり水尾を引きます(図1)。
ヒゼンダニが角層下にトンネルを掘り進めて行くと、その後ろにはV字型、つまり水尾型の鱗屑が形成されてきます(水尾徴候、図2)。
その結果、疥癬トンネルは線状皮疹とその後ろの水尾型の鱗屑をあわせた「Y字型皮疹」として観察されることがあります(図3)。Y字型皮疹は、手掌のシワの上に見つかることの多い皮疹です。水尾型の鱗屑は、ヒゼンダニの水平移動と、角層のターンオーバーによる垂直移動が同時進行するプロセスが反映されたものだと考えられています。
水尾型の鱗屑を矢印にみたてると、矢先がヒゼンダニの居場所を指し示しているように見えます(図3)。
疥癬が疑われる方の手関節、手掌~手指のシワの上にこのようなY字型の皮疹を認めたら水尾型の鱗屑の指し示す方向の線状皮疹の角層を鏡検し、ヒゼンダニやその虫卵の検出を試みてください。
図3.疥癬トンネルの模式図
(写真提供:吉住皮膚科クリニック 吉住順子先生)
(写真提供:東京女子医科大学東医療センター 皮膚科 田中勝先生)
本ホームページでは、動画の再生には、プレーヤーソフトウエアのAdobe Flash Playerが必要です。お使いのパソコンに最新版がインストールされていない場合は、右記のリンクより最新版をインストールしてご覧ください。