
疥癬の治療にはヒゼンダニを殺すことを目的とした「殺ダニ剤」とかゆみを抑える「止痒剤(抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤)の内服」が用いられます。殺ダニ剤には内服剤と外用剤があります。特に角化型疥癬では内服剤と外用剤の併用を必要とすることがあります。なお、殺ダニ剤は毒性があることを理解し、慎重に使う必要があります。また、かゆみはダニの殻や糞などに対するアレルギー反応であり、殺ダニ剤は止痒効果がないので止痒剤を併用します。
殺ダニ剤はヒゼンダニがいることを確認してから使用してください。皮膚症状だけを基準に殺ダニ剤を漫然と投与しないことが大切です。また、ステロイド外用剤の使用は免疫力を低下させ、感染を助長させるため殺ダニ剤投与中は禁忌ですが、疥癬が治癒すれば残った皮疹に対して使用することができます。
| Document Name | File Size | Date Posted |
|---|---|---|
| 添付文書 | 380KB | 2011/6 |
| インタビューフォーム | 676KB | 2011/6 |
| くすりのしおり | 143KB | 2011/6 |
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生きたヒゼンダニを検出できなくなった場合を治癒とします。
疥癬の患者さんを診たときにすぐに目につくのは小さな赤い丘疹ですが、この丘疹がなくなることイコール治癒ではありません。丘疹はヒゼンダニ由来産物に対するアレルギー反応によるもので、治療により患者からヒゼンダニが駆虫されてもかゆみや丘疹が持続することや、新しい丘疹が出現することもあります。また、かゆみや結節は6ヵ月以上続くことがあります。これらの症状があるからといって未治癒と診断しないことが肝心です。
そのため治癒と判定するには新しい疥癬トンネルの出現がないことが必要です。疥癬トンネルは卵を産む雌成虫が潜んでいる場所であり、新しいトンネルがないということはヒゼンダニが繁殖していないということになります。
もう一点注意すべきことは、疥癬はいったん治癒と判定されても再発注1する方が結構多いということです。そのため、治癒と判定しても油断は禁物で、注意深いフォローアップが必要です。殺ダニ剤を再投与する場合も、ヒゼンダニの生存を再確認してから投与してください。
なお、疥癬診療ガイドライン(第2版)では「1、2週間隔で2回連続してヒゼンダニが検出できず、疥癬トンネルの新生がない」場合を治癒と定義付けられています。
注1:再発には、ヒゼンダニの生き残りによって再燃する場合と、他の患者から再度感染を受ける場合が混在しているはずですが、現在のところ両者を見分ける方法はありません。
監修:あおぞら診療所 新松戸 牧上久仁子先生