疥癬対策マニュアル|監修:九段坂病院 皮膚科顧問 大滝 倫子 先生・国立感染症研究所ハンセン病研究センター センター長 石井 則久 先生

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通常疥癬と角化型疥癬では感染力が大きく異なるため、対応も大きく異なる。

対応 通常疥癬 角化型疥癬
(ノルウェー疥癬)
隔離 個室への隔離
(隔離にあたっては患者の同意をとり、人権に配慮する)
不要
(徘徊患者や認知症患者では若干注意が必要)
  • 個室に隔離の上、治療を開始する。
  • 患者はベッド・寝具ごと移動する。
  • 関係者への周知徹底を図り、感染を拡大させないよう注意する。
  • 隔離期間は治療開始後
    1~2週間とする。
  • 隔離開始時と終了時に殺虫剤を散布する。
身体介護 手洗いの励行
(すべての感染症の予防の基本)
必要 必要
予防衣・手袋の着用 不要
  • 必要(隔離期間中のみ)
  • 使用後の予防衣・手袋は落屑が飛び散らないようにポリ袋などに入れる。
リネン類の管理 シーツ・寝具・衣類の交換 通常の方法 毎日交換
洗濯物の運搬時の注意
(ビニール袋か蓋つきの容器に入れて運ぶ)
必要
  • 落屑が飛び散らないようにビニール袋に入れ、ピレスロイド系殺虫剤を噴霧し24時間密閉する。
洗濯 通常の方法
  • 50℃、10分間熱処理後洗濯する。
  • 洗濯後に乾燥機を使用する。
居室・環境整備 患者がいた居室の殺虫剤散布 不要
  • 居室は2週間閉鎖するか、殺虫剤(ピレスロイド系)を1回だけ散布。
  • 角化型疥癬の患者と同室であった方のベッドなどは角化型疥癬患者と同様に扱う。
掃除 通常の方法
  • 落屑を残さないように電気掃除機で清掃する。
布団の消毒 不要
  • 治療終了時に1回だけ熱乾燥、またはピレスロイド系殺虫剤散布後に電気掃除機をかける。
車椅子・ストレッチャーは患者専用とする 不要
  • 隔離解除時に電気掃除機をかけるか、ピレスロイド系殺虫剤を散布。
患者の立ち回った場所への殺虫剤散布 不要
  • 1回だけ必要
入浴  
  • 肌と肌との接触を避ける。
  • タオルなど肌に直接触れるものの共用を避ける。
  • 入浴は最後とし、入浴後は浴槽や浴室の床や壁を洗い流す。
  • 脱衣所に電気掃除機をかける。
  • 患者についている角質はブラシなどを使いしっかり落とす(例えばお湯をはった浴槽内でこするなど)。
予防的治療   複数の疥癬患者が発生した場合や集団発生の場合には、患者だけでなく、接触した可能性のある方にも治療を行うことが望ましいとされている。ただし、確定診断がついていない方への薬剤の投与は保険適応ではないため、インフォームドコンセントを取得して治療するなどの対応を行うことが望ましい。

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